もものかんづめ という本を読んだ。
さくらももこの本を読むのはこれが初めてだ。最初から最後まで非常に読みやすい文章だと感じた。
さくらももこの書く文章には全体的にユーモラスな雰囲気が漂っている。そのため最後の結婚のエピソードも同様にギャグで終始するのだろうと思いながら読み進めたが、その結末はしみじみとさせるものとなっていて、展開の上手さだけでなく作風の幅の広さにも感心した。ただし自分はこの本を読む前にWikipediaを使ってさくらももこについて下調べしていて、この後に離婚が待っていることを知っていたので、胸を打つ感じを抱く一方で少し冷めた気持ちにもなった。
内容から本は20代の頃に書かれたものではないかと思うが、既に自己の表現方法を確立している感があり、文章を構成し表現する力をどのように得たのかが気になった。この本は自伝的な要素もあるが中心はエッセイで、この点については作中では明らかにされなかった。しかし巻末の対談に手がかりになるものがあるように感じた。
巻末の対談でさくらももこは自身が我慢強くないことを述べているが、同時に絵や作文の分野については子供の頃から賞を取るくらいに上手であったこと、高校生の頃には継続的に漫画を書き続けていたことも明かしている。このことからさくらももこは関心を持ったことについては夢中で取り組めるタイプで、その文章力は自然と磨かれていったものなのかもしれない。
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